そして”愛に溢れた”物語だった 「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話 ネタバレありver
どうもエイトシーです。
というわけで今回は「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話のネタバレあり編です。前作が一応パート1の意味もあるので、まだ見てない方はそちらもぜひ………
今回はさらに、本作の内容に踏み込んだ感想を書いてみようと思います。
・前提(ネタバレ有り)
すみません、いきなりなんですが、前回ネタバレの関係で自分の「ファンタスティック4」という作品に関する理解に関して触れられてない部分がありました。前回も語ったように、自分は原作勢ではなく原作解説をYouTubeで見る程度なのですが、それでも正直今回この付け焼き刃の原作理解のおかげで結構作品を楽しめたような気がするので、改めて私が”知っていたこと”を話しておきます。
・基本ギャラクタスはマーベルでも指折りの強さを持つが、悪人というよりも悲しい腹ペコくん
・シルバーサーファーは毎度最後にはギャラクタスを裏切ってる
・女たらしのジョニーが付き合う彼女はやけにエイリアンが多い
・なんかジョニーが他のメンバー庇って死ぬ話があるらしい?
・フランクリンリチャーズはめちゃくちゃ強大なスーパーパワーを持ち、最終的には”ギャラクタスになり代わり宇宙の誕生から終焉までを見守る存在”になることも示唆されている
以上になります。ここから先私が語る本作の評価は、上記を頭に入れつつ鑑賞した場合であることにご留意ください。
・四人の”孤独な”ヒーロー
前回のマルチバースの話でも少し触れましたが、今作におけるF4はこのユニバースにおいては唯一にして絶対のヒーローとして描写されており、それ故に絶対的な力を持ち、絶対的な責任も負っていました。世界中の電力が必要となれば誰もが言うことを聞くし、世界中にワープ装置のタワーが必要と言えば世界中で大工事が始まる一方、自分の息子と引き換えに世界中の人類を危険に晒すような選択をされれば大いに反発が起こります。挙句にはそのマスコミやらの対応にしても世界中からの電力の融合にしてもぜーーんぶ四人で分担して行う……そう、彼らは四人もいるはずなのに常に孤独でした。特にフランクリン、絶っっっ対にギャラクタスから息子要求された事黙っておくべき状況であっさり取引内容を公言しちゃう描写がありましたが、あれは単にフランクリンの思慮が浅いだけじゃなくて、彼、ひいては彼らが、世界にたった四人のヒーローだった故に、どんなことも包み隠さず説明する義務と責任を負っている描写のように自分には見えました。それはヒーローとしては明らかに至らない姿ですが、それでも彼なりに”まっすぐなヒーロー”であることを貫こうとしているようで個人的には結構好きな描写でした。それにしても黙っとれとは思いますが……
・「フランクリン」と「ギャラクタス」の話にしちゃったこと
さて、本作で一番賛否が分かれるであろう箇所が、本作を「フランクリンとギャラクタスの話」にしてしまった部分だと思います。
前々シリーズの「銀河の危機」で描かれた同一の話では、ギャラクタスという存在が影のみでの登場で、基本的にはシルバーサーファーと人類の交流のお話でした。これは当時はまだギャラクタスを満足に描けないという逃げである一方、「地球をボリボリ食いにきてる奴相手にどうやって戦ってどうやって面白くすりゃええねん」という問題に対する回答でもありました。対して本作はギャラクタスをまっすぐに描いた反面、その目的を「フランクリンリチャーズをめぐる攻防戦」に置き換えることでストーリーとして成立させていました。が、ファン以外にしてみれば「なんか最強と噂の極悪巨人は人間の赤ん坊を攫うのに必死」という描写でしかなく、前回言及した説明不足と合わさってかなり賛否を呼んでいるようです。
私は先のようにこの辺の事情に関連する知識を持っていたので、「そりゃ腹ペコ我慢してでもフランクリンリチャーズは手にいれる価値あるよな……」と納得していたので見進められましたが、知識0で挑んでいたらどうなっていたかはちょっとわかりません……
ネット、YouTubeの台頭により原作をしっかり楽しまずとも作品を解説する人間の説明を見聞きすることで原作知識を得られる一方、それがネタバレを含まないまっすぐな楽しみ方でない可能性も捨てきれないという……現代の映画視聴に関する重要な示唆を残してくれているような、そうでもないようなお話なのでした。
・シルバーサーファーとジョニー
話は変わって、本作の予告が公開されてからじんわり話題になっていたのが、シルバーサーファーの性別の変更でした。なんとなくポリコレ的な空気を感じつつ不安視していた人も多かったかと思いますが、個人的には今回は女性のシルバーサーファーで大正解だったと思います。
まずシルバーサーファーとしての描写は大変満足感が高く、サーフボードを利用して超高速で地球を飛び回ったり、かと思えばブラックホール外縁のデブリで本当にサーフィンをするように爆走したり、はちゃめちゃにかっこいい描写となっていました。そして本人が女性というアイデンテティを持っていたことで、子供のために自らを犠牲にする母親としての側面でスーとシルバーサーファーで対比になる大変美しい構造の物語になりました。さらに、ジョニーとの関係を考える上でも大変良い改変だったと思っています。
今作のジョニー、前々作の女好きのチャラ男のイメージはちょっと抑えられ、反対に一目惚れしたシルバーサーファーの素性を知るために急にめちゃくちゃ言語解析をしだしたり空中浮遊ナンパをかましに行ったりなど、思ったよりまっすぐで一生懸命なイケメンが見れて大変趣深かったです。前述したエイリアン彼女多い件と比較して考えても大変納得なフォーリンラブ……
そしてラストのラスト、ギャラクタスの最後のひと押しをジョニーが買ってでたところで私の緊張は最高潮…そういえば他のメンバーを救うためにジョニーが一人犠牲になる原作の話があったかも……なんていう雑な知識から本当に緊張して見ていたところに駆けつけるシルバーサーファー……本当に最高でした。
・それは間違いなく”愛”だった
さて最後に、本作が私の大好きな作品になった一番の理由について話させてください。
私はこの作品は「愛に溢れた」作品だったと思っています。
これは、決して監督による原作への愛だけを意味していません。というか、あんまり原作に馴染まない自分にとってはそこは大した問題ではありませんでした。
まず、私にとってヒーロー映画は、シンプルに強力な力を描くか、その力の責任についてを描くか、あるいは力ゆえに理解されない悲哀を描くかのどれかでした。この映画を見るまでの「ファンタスティック4」という作品への理解も、「強大な力を持ちつつ、それゆえに人々から恐れられるヒーローが、それでも人々のために戦う物語」というものでした。超能力ユニットの印象ですね。
一方本作、前述したように「唯一のヒーローとしての孤独や悲哀」はもちろん描かれていたんですが、それでもスーの必死の呼びかけにより人々はある程度改心してくれるし、かつていざこざがあったらしい地下帝国の人々もスーのために自分たちの住処を避難所として空けてくれる。圧倒的に人々に愛されたヒーローの姿がそこにはあったと思います。
特にベン!!!!
私の知るザ・シングといえば、一人だけ醜い容姿に変身し人々から恐れられ、その強大な力を自分ですら制御できずにいる悲しいヒーローという印象でしたが、本作ではおしゃれな洋服に身を包み、かつての自分の育った街をうろうろパトロールしつつ、子供達や町の人々と軽口を叩いて交流をしつつ、女性とほんのり恋さえしている……描写されない当人の悲哀は推して知るべしですが、そこには町の人々に愛された力持ちの優しいヒーロー、ベングリムの姿がありました。これが個人的には本当に大好きでした。前々作パンツ、前作スッポンポンという仕打ちから今作のおしゃれベンへの待遇の変化から考えても愛され具合がわかると思います………
という感じで、本作は「人々から愛されるヒーロー」を描いており、個人的にはその温かい描写がすごく好きになりました。……さっき理解できなかったとか言いつつ、きっとこの溢れる愛情は監督の原作への愛情そのままの出力なんだろうな……
というわけで今回は、「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話でした。
………いい映画だった……
いや本当、個人的にすごく大好きな映画になりました。円盤出たら今度買お
彼らは今後のストーリーにも尋常じゃなく関わることは間違いないので、今後のMCUの動向も注目して追っていこうと思います。
…………最後に本当にどうしようもない話するんですが、シルバーサーファーの出身地が「ゼン・ラ」なの日本人としては思うところありますよね。
”家族”であり”ヒーロー”だった「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話 ネタバレなしver
どうもエイトシーです。
実はあんまり公言してないんですが、どうやら私はマーベル映画が大好きです。
いや、確かにガンダムやらサンダーバードやらスターウォーズやらと比較すると「大好き」とは敢えて言ってないんですが、よく考えたら私はエンドゲーム結構しっかり見れるくらいマーベルが好きでした。
というわけで、今回は宇宙忍者ゴームズ…もとい、マーベルコミック最初のスーパーヒーローチームとも言われているヒーロー達の映画が公開になったので、そのお話です。
「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話です。
本日はストーリーに関わるネタバレは極力しない方向で語ります。
・前提
はい、マーベルの話をする前に、まず私が”いかほど”マーベルが好きなのかを話しておくと丁度いいかと思いますので、先に話しておきます。
まず、「マーベル映画」に関しては、エンドゲーム前後までは結構見てました。ただ、「マーベル原作」に関しては、正直一部積読している程度で、あとはYouTubeの原作解説頼りという、正直「オタク」を名乗る者の視聴態度としてはあんまり褒められたものじゃないが、現代においては”結構あるある”ぐらいな感じとなっております。アメコミは馴染み難いので許して……
ただ、実は「ファンタスティック4」に関してはちょい思い入れがあり、というのもこの2個前に映画化された20世紀FOXの「ファンタスティック4『超能力ユニット』」は子供の頃に何度も見るくらい大好きな映画でした。あれの悪魔博sもといドゥームは結構かっこよかった思い出…
・最高の世界観と”感動の”メカニック
まず、今回最も素晴らしいと感じたのは、作中のアース828における60年代の世界観そのものです。
いや、最近のマーベルのマルチバースの多用に関してはデップーと同意見(※1)の私でしたが、今回は最もマルチバースを活かした世界観構築だったと感じています。ぼちぼちしっかり宇宙探査ができる技術があるのに記録媒体はレコードやらテープやらのままだったり、現代と同程度に発展してるタウンズスクエアに液晶じゃなくてブラウン管のモニターがくっついてたり……この世界観を見る為だけに映画を見る価値すらあるほど完璧なレトロフューチャーな世界が広がっていました。荒廃してないフォールアウトって感じですね。
そして何より最高だったのが作中のメカニック!!その中でも特にロケット、エクセルシオール!!!!!本当に、本っっっっ当に最高でした!!!
あのあまりにも「ロケット」すぎる形状もめちゃくちゃいいんですが、発射シーンの緊張感、インパクトも超最高、さらに、実際に模型を使って撮影した影響か、近年稀に見る超美麗な映像でした。あの炎の噴出と青空の対比だけで個人的にはちょっと泣きそうなレベルで感動でした。そして何より、大気圏突破後にワープ航行ユニット的なのとドッキングするギミック……私が大好きなSing For AbsolutionのMV的なはちゃめちゃかっこいい合体ギミックで大変誠にスーパーかっこよかったです。あれの立体物って出ないかな……
・まっすぐな”ヒーロー”
そして今回、もう一つマルチバースを最高に活かしていた点があります。それが、この世界においてファンタスティック4を「唯一のヒーロー」として描くことができた点です。
マーベル映画の世界においてはすでに様々なヒーローが存在しており、基本的に協力が絶対だし、なんなら各々に正義、方向性が微妙に違ったり、しまいには政府と対立するグループが出たりと結構色々カオスになっていました。それはそれでいいんですが、それ故にヒーローごとに「責任の所在」がちょっと分散していたりします。アスガルドのゴタゴタにアントマンが絡んだりは流石にしないわけです。
ただ、このアース828においては「ファンタスティック4」こそが唯一人類が頼るべき”ヒーロー”、その辺の大火災にしてもモンスター襲来にしても宇宙の危機にしても、頼るべきヒーローは彼らのみです。それゆえに彼らに注がれる羨望は段違いな一方、四人が背負っている責任もバカほど重ーくなっていました。ピーターも裸足で逃げ出すほどの大いなる責任です……
それ故にその責任に悩む、ある意味一番弱い部分の「まっすぐなヒーロー」を見れるからこそ、むしろ等身大に感情移入ができたように感じています。
・大スキップ
さて、ここまでいい感じだったんですが、一点気になる点はあります。
ズバリ、説明不足でした。
いや、確かにスパイダーマンと同じ回数リブートしてるので、オリジンをスキップするのはむしろ自然な流れではあるんですが、でもあんまりF4に馴染みのない日本人にはかなり足早な序盤になってしまったかと思います。私は初期の実写版見てたんで平気でしたが……なので、もしかしたら本作見る前に超能力ユニットの方は見ておくといいかもしれませんね。ちなみに2015年版のリブートは評判悪いのでご注意を……
というわけで、「ファンタスティック4 ファーストステップ」を見てきた話でした。
例によって全然語り足りてはいないので、次回はネタバレ有り編でじっくり語ります。
(※1)……「失敗だったッッ!!!!」
世はまさに「大ミニチュア塗装時代」という話
どうもエイトシーです。
さて、久々に声を大にして言いますが、私はプラモデルが大好きです。ガンプラからはじまりモーターヘッドにヘヴィーメタルに……思い返せばいろんなロボットを作ってきました。
……しかして、実はお恥ずかしながら、私塗装はあんまりやってませんでした。バンダイが心血注いで整形色での色分け頑張ってるのに、わざわざそれを塗りつぶしちゃうのは……とか思っておりました。
しかし、この前参加した永野展で塗装に目覚めまして、ちょっと塗装頑張ろうと思っていたそんな矢先、実は日本で「ミニチュア塗装ブーム」がなんとなく勃発しておることに気づきました。普段ダサ☆ダサ逆張りストをしておる私もこのブームに乗ってミニチュアの塗装をぼちぼち始めちゃったので、今回はそのお話をしようと思います。
・「ウォーハンマー」と「シタデルカラー」
「ウォーハンマー」は、イギリスで発売されているプラモデルシリーズで、基本的に「ボドゲの駒」として利用するためのプラモなんですが、これが小サイズに反して結構くっきりデティールが入っていてかっこいいんですね。
そして、実はこのプラモに塗装をするために開発された専用の塗料が存在しています。それが「シタデルカラー」です。これがめちゃくちゃいい塗料でして……水性エマルジョン系のため塗っていても嫌な匂いがなく、道具の片付けも水道水でジャバジャバ洗っちゃえば完了しちゃう超お手軽……それでいて筆塗り一回でもバッチリ発色する食いつきの良さ……ちょっとお高いお値段と何を言ってるかわからない色の名前にさえ目を瞑れば最っっっ高な塗料なのです。

そんなウォーハンマーとシタデルカラー、日本でも取り扱っている専門店が各地にありまして、この前私も買って作って塗ってみました。初めてにしては結構良さげな感じに塗れて大変大満足です。塗装に当たって勝手に独自設定を考えたりしましたが今回は割愛。
・「ガンダムアッセンブル」
さて、そんなわけで海外ですでにブームだったミニチュアプラモと塗装ですが、こんな世界的ブームを我が国自慢のバンダイがほっとくわけもなく……ガンダムをモチーフにウォーハンマー的なボードゲーム&プラモ&塗装な新ガンプラ、「ガンダムアッセンブル」が発表になりました。

実は本日購入してきたんですが、単色のランナーやパーツの分割の感じが大変ウォーハンマーっぽいんですよね……
んで、このプラモに使う専用のエマルジョン系塗料も発売になるようです。これがうまくいけば激安&ガンダムに使いやすいシタデルカラーの代替品として使えるのでは?……と今から期待いっぱいです。
ところで、バンダイが未塗装ミニガンプラを発売したのはこれが初めてではなくて……

そう、「ガンダムアーティファクト」もこの路線だったんですね……当時は整形色でもかっこいいとか思ってたんですが、最近バッチリシタデルで塗装しました。他にも、最近「チョコサプ」というチョコエッグ系のミニチュア単色プラフィギュアも発売になったり、バンダイ君結構単色ミニチュアに本気なようです。今後もおもしろ食玩が出るのかな?
・塗って気づいた「塗装の楽しさ」
てなわけで、最近めっきり塗装が楽しくなってしまいました。
確かに、バンダイくんが心血注いだ色分けも素晴らしいんですが、それはそれとして無塗装なミニチュアが確かに自分の手で色づいていくのが本当に、本っっっっっ当に楽しいです。例えば青色一つでも、自分が思っているいい感じな濃さの青色を調色して塗ってみたり、一部分だけ本来の設定とは違う自分オリジナルの色を塗ってみたり、あるいは完全に自分の思うままに自由に塗ってみたり……シンプルな「色づけ」という行為の中に、思った以上に自分の表現を入れられることに気づきました。
しかも、ここで揃えた塗料や技術は整形色活かし、部分塗装のみのガンプラにも全然使える……かなり最高です。
……週間ウォーハンマーは何号買おうかな…
機動戦士Gundam GQuuuuuuXを総括する話

どうもエイトシーです。
スタジオカラーが制作を担当し、シャアがガンダムを盗むifの世界、「仮想戦記」としての宇宙世紀ガンダムを描いた「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」、衝撃の完結から時間も経ちましたので、ここで総括をしましょう。
・結論
まず、さっくり結論を書きます。
正直、一本の「アニメ作品」として考えた時、本作はそれほど素晴らしいものではなかったと思います。ただ、「ガンダムのお祭り」としては最高、最大の規模だったし、こんなお祭りは一生に一度かもしれないし、このお祭りにリアルタイムで参加することができたのは誇りにも思える……そんなアニメだったように思います。
というわけで、まずは大きくストーリーとキャラクター、メカの二つの側面で語ります。
・ハイスピードストーリーと”彼女の幸福”
まずストーリーに関しては、はっきり言って説明、描写不足な部分がとかく多かったというのが正直な感想です。まぁ、この辺はスタジオカラーの十八番になっている部分が大きいのですが……
逆に言えば、話のテンポとしては最高で、作中しっかり三角関係をやっていたにしては大変スムーズにストーリーが進んだので、そういう意味ではストレスフリーだったと言えます。また、このテンポ感のおかげで毎話毎話先の展開がいっっっっさい読めず、リアルタイムの更新を毎週楽しみにできたと思います。まさかラストでシン・ゾックが出てくるとは……おっと、メカの話は後でしたね。
ただ、実はそんな瑣末なことはどうでもいいのです…
ジークアクスの物語の1番の功績にして最大のテーマ、それは「ララァが幸せになれる世界」を生み出したことでしょう。
機動戦士ガンダムでの登場以降、シャアとアムロ、並びに視聴者の心に大きく傷をつけ、後の世界にも思念体として関わり続け、しまいにはアムロと一緒にアナザー含めた全部のガンダムを見て回る超常存在になったとされるララァ……今回彼女の掘り下げがしっかりされた事により、ただひたむきに好きになった男性の生存を望んでいたり、結ばれないと分かっていても一途に想い続けているような、割と普通な、それでいて悲しい一人の少女としての側面が強調されました。そんで最後の最後でちゃんと救われて幸せな人生を送る……しかも当のアズナブルさんも割と諸々のしがらみからフリー……いや本当思ったよりしっかり報われてよかった…
・合理と奇抜、そして衝撃のモビルスーツたち
そしてモビルスーツ……いや本当、本当、本っっっっっっっっ当にすごかった……
そりゃ当然フックになるジークアクスのデザインも素晴らしいし、そのあと衝撃と共に出てきたRX-78-02(白、赤)も勿論ですが、その後もゲルググ(ジム)やらドム(三本足二機)やらギャン(壺)やらやら……一年戦争やグリプス戦役前後に出てきたお馴染みのMSがお馴染まない風体で出てきて本当に毎週すごかった……どころか、急にシャアがグフやらヅダやら知らんサザビーに乗る世界線が示唆されたり、ブラウブロっぽいキケロガがキケロガに変形したり、急にエルメス(ラ専)やRX-78-2(本人)が当時ののっぺりした線の少ない作画で現れたり、と思ったら急に巨大化したり…………やっぱ夢だったんじゃないかな?
とにかく毎週毎週ほとんど大喜利のようにバリエーション豊かなモビルスーツが出てきて大変楽しかったし、さらにすごいのが、別にただインパクトドーン!!、懐かしさドーン!!じゃなくて、ちゃんと開発系譜やらMSの進化、進歩をどことなく感じさせるような、まさしく「仮想戦記」にふさわしい合理のデザインになっていて、本当大変めちゃくちゃ素晴らしかったですね……ぷらもぜんぶほしいなぁ…
特に素晴らしかったのが主人公機GQuuuuuuXなんですが……その話はまた今度します。
・この先、ガンダムはどうなるのか?
さて、そんなこんなで大変素晴らしいガンダムだったわけですが、ガンダムはまだまだ続いていきます。今年冬にはすでにハサウェイ新作が決まってますし、今後も宇宙世紀、アナザー含めてガンダムは作られ続けていくはずです。そんな中で、本作がGガンダム以上にある種のターニングポイントになったのは間違いないと思います。
いや、水星の方もターニングポイントでは勿論あったわけですが、GQはガンダムの禁域である「宇宙世紀」のもしもを映像化し、そしてその中で様々な可能性、希望を肯定し、おまけに日本中、世界を入れても話題になった……これはかなり大成功であったと言えるでしょう。
今後はアナザーに限らず宇宙世紀の物語についてももっと自由に、様々な作品を作っていけるような感じになっていくんじゃないでしょうか。それがどういう形で自由なのか、あるいは名作なのかは全然想像できませんが……
……これ自分の妄想なんですが、シードみたいなファーストのMSの名前そのままにアナザーやっていいなら、もっと水泳部のMSのアナザー版がいっぱい出てくるような、水中都市を舞台としたガンダムみたいな……そんなことを妄想しています。
というわけで、Gundam GQuuuuuuX、素晴らしい作品でした。ガンプラ好きとしてはまだまだプラモの入手が困難だったり、そもそもキットにならないだろうMSが大量にあるのもちょっと悲しいですが、その辺はきっとファンが作ってくれたりするんでしょう。そういうのを楽しみに、まだまだGQを楽しんでいきたいと思います。
……誰かゾック(GQ)かハンブラビ(GQ)をフルスクラッチしませんか?
シン時代を紡ぐガンダム 「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginning-」を見てきた話 米津玄師「Plazma」ver

どうもエイトシーです。
気がついたらこの記事を書いているのは最終回が放送される超直前になっちゃいましたが、当然それまでの間もジークアクスの物語を楽しませていただきました。
とりあえずその総括はまた次回に回すとして、今回は前回予告した通り、劇場鑑賞直後で語りたかったジークアクスのもう一つの大きな柱、ずばり、私がテレビ放送されるアニメの劇場版にわざわざ足を運ぶきっかけになった米津玄師が歌うGQuuuuuuX主題歌である「Plazma」についての話です。
・物語を示唆する歌詞
まず述べておかねばならないのは、このPlazmaの歌詞には物語の内容に関わるものがかなり含まれていました。
もはやのっけから「もしもあの改札の前で」と、マチュパートの開始と全く同じ状況が歌われておりますし、「逆立ちして擦りむいた両手」も、その後に続くマチュの幾分衝撃的なプールダイブシーンを表していると容易に理解できます。さらには「もしもあの裏門を超えて 外へ抜け出していなければ 仰ぎ見た星の輝きも 靴の汚れに変わっていた」というのも、前半に関しては全くこのままのことをマチュがやりましたし、後半に関しても、マチュがコロニーに「本物の空」がないことを悟るシーンなどとリンクしています。この人最前線で最新ガンダムのネタバレかましてたのか……
と、これだけでもかなりストーリーを直球でなぞっているのがわかります。さらに他の歌詞で「もしもあの人混みの前で 君の手を離さなければ もしも不意に出たあの声を キツく飲み込んでいれば」などもあり、これはおそらくその後の展開、多分マチュとニャアン、ないしシュウジとの関係についての展開に関わる歌詞だと思います。一体何が起こってしまうのか……
・米津玄師が歌うジークアクスの「ニュータイプ論」
そして個人的に気に入っているのがサビです!!
「飛び出していけ 宇宙の彼方 目の前をぶち抜くプラズマ」
これはみんな大好きガンダムシリーズ第1作「機動戦士ガンダム」の主題歌「跳べ!ガンダム」における「銀河へ向かって跳べよガンダム」という歌詞へのオマージュでありつつ、そして本作におけるニュータイプ表現「キラキラ」をプラズマとして表現しているんでしょう……………あるいは本当にビーム打たれてる可能性ありますけど……
「今君の声が 遠く聞こえてる 光っている」
これも、ジークアクス世界で「キラキラ」と表現されているニュータイプの感応を表す言葉ですね………
かつて………こんなに美しい言葉で「ニュータイプ」という存在を表現した人がいただろうか!!!!
ガンダム作品では、「ニュータイプ」という存在は、本来他社に共感できるやさしさを持った人類のことを表しているはずでした。しかし、ガンダムの世界においては「撃墜王」以上の意味は失われてしまい、あまつさえ現実でさえも、アムロレイの強さやその他強化人間などの愚かしさを物語として語る時に出てくる程度でしかありません。
それを「キラキラ」と表現したジークアクスという作品はもちろん、こんなに美しい歌詞にした米津玄師も本当にすげえ………
・宇宙世紀の物語における「ジークアクス」が担う意味
さて、最後に「宇宙世紀」という歴史についてちょっと話させてください。
これまで、宇宙世紀の物語は「諦観の物語」であると言えました。
先に述べたニュータイプ論に関してもそうですが、そもそも「人々は分かり合えるし、争いは終わる事ができる」というのは、どのガンダム作品でも、というかファーストガンダムのラストでさえも提示されていたことのはずでした。
しかし、ガンダムの歴史が紡がれるにつれ、当初示された人々がわかりあう希望は否定され、グリプス戦役やネオジオン抗争、シャアの反乱にラプラス事変にマフティー動乱…物語でひと匙の希望が示唆された側から否定され、しまいには全てを黒歴史としてターンエーが滅ぼしてしまう………アムロが命をかけて示した人の温かさも、バナージが信じた可能性も、ハサウェイの突き進んだ道も、全部が最後は否定されてしまう運命であるように感じられていました。
しかし、今回そこにある可能性が示されました。
それはすなわち「もしもシャアがガンダムを盗んで連邦に勝利していたら」という可能性のことだけではなく、「もしもあの改札の前で立ち止まらず歩いていれば」、「もしも不意に出たあの声を キツく飲み込んでいれば」という数多の可能性の末、これから「ジークアクス」という新たな物語が紡がれるということでした。
そして、この物語は、「宇宙世紀」の物語であるということが重要でした。つまり、これだけの「もしも」を肯定した末にこの物語があるのだとしたら、もしかしたら、ファーストで提示された可能性が失われなかった世界も、逆シャアで提示された人の温かさで全てが変わった世界も、そのほかたくさん、これまでの物語で否定され続けた全ての可能性が肯定されるかもしれない……というのは流石に夢見すぎかもしれませんが、実際シャアがガンダムに乗るとかいう、ゲームでギリ許されてたぐらいの設定がああも大真面目にアニメ化しちゃったので……
というわけで今回は、「Plazma」からジークアクスの物語について語ってみました。
なんとか最終回前に書き終わりました………とりあえず今回は当初予定していた内容に止めて、物語全体の総括はまた今度やります。
君は………生き残ることができるか?………
結局「ラプラスの箱」って何だったの?…という話 その3:「ラプラス事変」とその後

HGUC 機動戦士ガンダムNT ユニコーンガンダム3号機 フェネクス(ユニコーンモード)(ナラティブVer.)[ゴールドコーティング] 1/144スケール 色分け済みプラモデル
どうもエイトシーです。
とうとうやってまいりました、「機動戦士ガンダムユニコーン」に登場する、一番ややこしい物体にして物語最大のキーワード、「ラプラスの箱」についての解説第三段、完結編になります。完全に続き物になるので、ぜひ一度前回の分を読んでからこちらを読んでいただけると幸いです。
前回はこちら
すみません!!前回からかなり時間が空いてしまいました!!!!ちょっと書きづらくて後回ししてたんですが、最近本記事に関するコメントをいただいたので急ピッチに進めました。本当に励みになりました。ありがとうございます。
さて、前回までで「ラプラスの箱」がどのように”連邦を覆す呪い”へと変貌してしまったのかは解説しきってしまいましたので、今回は”箱”の開放をめぐる事件、つまり、ガンダムユニコーン本編で起こりました「ラプラス事変」についての説明と、その後の宇宙世紀の歴史について解説してみようと思います。
・「ラプラス事変」
さて、ここからは「機動戦士ガンダムユニコーン」のストーリーのおさらいになります。
前回解説したテロ事件の主犯であるカーディアス・ビストおじいちゃん。ラプラスの箱を利用して連邦政府を脅し、「ビスト財団」を作ってアナハイムとパイプ作ったりおいし~い汁を吸いつぶしていたわけですが、晩年急に「……やっぱワシがこれ持ってるの……悪いよねッ」と無茶苦茶を言い出し、ラプラスの箱を誰かに受け渡す準備を進めます。しかも、ただ箱を受け渡すんじゃなく、「ワシらがやってた醜い戦争の歴史を一回ちゃあ~んとなぞってから、それから箱をどうするか決めてねッ」という、これまた無茶苦茶なお説教謎解きゲームみたいなのを仕込みだしました………だーーーるいですねぇ……
そんなわけで、これまでの戦争の跡地をスタンプラリーすると、ちょっとずつラプラスの箱に近づくシステムを作り、それをアナハイム特製の秘密兵器にこっそりしのびこませました。
そうです、そんなこんなで作り出されたダルダル謎解きシステムこそ、「La+(ラプラス)プログラム」であり、そしてそれを搭載したダルダル謎解き秘密兵器、もとい「ラプラスの箱の鍵」こそが、「RX-0 ユニコーンガンダム」でした。
さてシステムも鍵も完成したおじいちゃん。この鍵は新しい世界を担う人物にであろう人物、つまり、「真のニュータイプ」に渡そう……ってなわけで、「シャアの再来」ことゼンラスッポポン、もといフル・フロンタル率いるネオジオンへ(一旦)譲渡する準備を進めていました。ところが、長年強請られ続けた連邦軍や、おじいちゃん以外のビスト財団関係者もいい顔しません。そんなこんなで譲渡直前に事件が発生、ついうっかり巻き込まれた平凡な学生バナージ君がユニコーンガンダムに乗り込んじゃいました……
……「まぁ子供も未来を担うっていう点では箱を託しても別にいっか、あいつワシのひ孫だし…」
ということでおじいちゃんが見守りを決めこみ、そこに連邦、ジオン、おじいちゃん以外のビスト財団関係者などなどの思惑で混沌としたところで始まったのが、のちに「ラプラス事変」と呼ばれる大事件、そして「機動戦士ガンダムユニコーン」という物語でした。
……いやおじいちゃん好き放題しすぎなんよぉ……
・バナージとフロンタルの主張
さて物語後半、おじいの気まぐれとも知らずバナージ君はユニコーンガンダムに振り回され、大切な人に出会い、そして別れを経験し、まわりの大人が思った以上にしっかりサポートを続け、本人も成長を遂げながらいよいよラプラスの箱へとたどりついたのでした。よく頑張ったよバナージ……
ところがフル・フロンタルもあきらめてはおらず、最後の最後まで箱を奪うためバナージと戦うことになります。
さて、ここで「ラプラスの箱」の正体を知った二人が箱をどうするつもりだったのかをまとめましょう。
バナージ君、オードリー(ミネバ)の主張はいたってシンプル。「最初に人々を宇宙に送り出した時、人々を宇宙へと捨てたのではなく、確かに繁栄を祈っていた。その事実は公表すべきだし、その先にある人々の可能性を信じたい」と、箱の解放を決断しました。
一方フロンタル率いるネオジオンには、「サイド共栄圏」という思惑がありました。
…またまた新しい単語なので短くまとめると、
「地球連邦って、何だかんだコロニーからの支援等ありきで成り立ってるから、コロニーみんなで結託して連邦フル無視すれば自然と連邦は消滅するし、コロニーも潤っていい感じになるよねッ…で、それを率いるためにジオン共和国は必要だから、連邦への返還を先延ばしするためにラプラスの箱で引き続き連邦を脅して時間稼ぎが必要なのッ!!」
という感じです。
もっと短く纏めると
「真実とか知らん!!人間は変わらん!!もうちょっと連邦強請るから箱よこせぃ!!」
ですね。
ぼちぼち箱の真実についていろいろ理解してなお「単なる道具」として利用するつもり満々のフロンタル君、おじいちゃんに「そういうとこやぞ!!(意訳)」と言われて受け渡しは拒否されます。
そんなわけで2人はモビルスーツに乗り込んで最終決戦に臨みます。なんかガンダムらしからぬ不思議パワーで時空の果ての虚無を見せられたりしつつ、それでも人間の可能性を、「暖かさ」を信じたバナージがフロンタルを倒し、そしてフロンタルが、箱と人類の未来をバナージに託し決着となりました。自らを「空っぽの器」と称していた人物も、最後は1人の大人としてちゃんとバナージを送り出す……いいシーンですよねぇ…
・「解放」とその後
フロンタルとの戦いが決着し、連邦や財団のコロニーレーザーを超不思議パワーで防ぎつつ、バナージ君非人間化一歩手前で引き戻されたりしながら。何とかミネバの手で箱の内容が開示されました。
さて、ここまで大きな犠牲を払い開示された「ラプラスの箱」、いったいその後の世界にどのような影響を残し、何を変えてしまったのか……
……
……
何も、変わりませんでした……
はい、確かに解放直後はちょっとした騒ぎにはなりました。しかし、それ以上の何かが起きることはありませんでした。
これについては、のちの世界を描いた「閃光のハサウェイ」で的確な言葉が出てきます。
「……暮しって、そんな先考えている暇、ないやね」
そう、ラプラスの箱の真実も、かつて希望を残した人々の思いも、今をせわしなく生きる普通の人々にとっては、「そんな暇はない」で片づけられてしまうようなものでしかなかったのです。なんだか耳が痛いような気がするのは私だけじゃないはずです。
しまいには、サイコフレームもりっもりで訳のわかんないパワーで無双していた「ラプラスの鍵」ことユニコーンガンダムの重要度の方が上がってしまい、後にそのユニコーンガンダムの三号機を巡って「不死鳥狩り作戦」が展開されたり、「シンギュラリティ・ワン」として封印されたりすることになってしまいました……なぁんだかやるせない話です。
実はこのやるせなさは「宇宙世紀ガンダムあるある」だと思っていて、なんならファーストの時ですらすでに「ニュータイプと人類が調和する素晴らしい世界」が示唆されていたのに、結局世界は何も変わらず虚しいまま、最後はターンエーが全て黒歴史にしてしまう……そんなやるせない歴史を、宇宙世紀は描いているのかもしれません……
と、なんだかしっとりとまとめてしまいましたが、実はそんなこと、作中ですでに予見されていたことでした。
なればなぜ、バナージは箱の解放を決断したのか……
「人は、弱くて…不完全で…だから託すんだ!!託されて…歩き続けるんだ…どんなに辛い道であっても!!!」
戦いの中で、さまざまな人々の死を経験する中で、その度に”思い”を託され、送り出されてきたバナージだからこそ、自分だけじゃない、宇宙に出た全ての人が、最初確かに誰かの”思い”で送り出されたことを、示したかったんじゃないかなと思います。例え無駄だとどこかで理解していても、「それでも」進み続ける道を選んだのかもしれません。
そしていつか、今度はバナージの”思い”を受け継いだ人が、宇宙世紀の先の歴史で現れるのかもしれません。歴史とは、物語とは、そういうものですから……
シン時代を紡ぐガンダム 「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginning-」を見てきた話 ネタバレ「あり」ver

どうもエイトシーです。
さああああああて、ネタバレありで本作について語るぞぉおお!!!!
まだ観てないそこのあなた!!!頼むからこの記事を見んでくれ!!!!けえってくれ!!!!!こんな記事クリックするのにネタバレ無しで本作を見ない選択肢をとるのは人生の損失ですッ!!!!!!!!頼む!!!!!!!!!!!!!!!!劇場に行ってくれぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!今ならまだ間に合うからぁあぁあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ちなみに、ネタバレなし版は第一章になるので、映画見た人も一旦そっちから見てください。
・あらすじ
人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになってすでに半世紀が過ぎていた。
地球のまわりの巨大な人口都市は人類の第二の故郷となり,人々はそこで子を産み,育て,そして死んでいった。
宇宙世紀0079。
地球に最も遠い宇宙都市サイド3は,ジオン公国を名乗り地球連邦政府に独立戦争に挑んできた。
この1ヶ月余りの戦いでジオン公国と連邦軍は,総人口の半数を死に至らしめた。
人々は,自らの行為に恐怖した。
戦争は膠着状態に入り,8ヶ月余りが過ぎた。
サイド7に侵入したジオン公国の少佐、シャア・アズナブルは、連邦軍のV作戦の要、試作型モビルスーツ、RX-78「ガンダム」と、その運用艦である「ペガサス」の鹵獲に成功。以降、シャアはこのガンダムを乗機として一年戦争に身を投じていく。戦いの中ニュータイプ能力に覚醒したシャアは、サイコミュ兵装を追加した「赤いガンダム」に乗り込み、同じくニュータイプの「シャリア・ブル」と共に、一年戦争の最終決戦に挑む。その最中、赤いガンダムのサイコミュが暴走を起こし、「ゼクノバ」と呼ばれる爆発を起こし、シャアは消息を絶ってしまう……
宇宙世紀0085、シャアの消失から5年後、ジオン公国の中佐になったシャリア・ブルは、コロニー「サイド6」に訪れた。そこに、五年前に消息を絶った「赤いガンダム」が再び現れる……
……今書きながら「やっぱあれ夢だったんじゃね?」とか自分でも半信半疑ですが、世間の反応を見るにどうやら夢では無さそうです……
……すみません、もう一回新鮮に驚く時間をください……
はぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!??!!??!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!!?
・「アナザー宇宙世紀」
……落ち着きました……お話にもどりましょう……
さて、実は事前の情報漏洩から、ジークアクスが「ファーストガンダムでジオンが勝った世界線になる」「ガンダムを赤く塗ってシャアが乗る」、つまりサンダーボルト的な「アナザー宇宙世紀」の物語になるくらいのことはすでに想定されていました。なんなら、そのあとPVからごろごろ証拠が見つかり、ペガサス(ホワイトベース)の接収やシャリア・ブルの登場すらもすでに発掘されつくしたネタではありました。
とぉころがどっこい、すもうはどすこい、こんだけネタが上がっていてなお衝撃があったのは、この映画前半のAパートがあったからこそでしょう。
・Aパートについて
突然話は変わりますが、我々ガノタは初心者にガンダムを勧める際、「ファーストを勧めるべきか否か?」が大変問題になります。私は「一旦”ガンダム”という作品そのものに慣れ親しんでもらってから、好きになったらファーストをみてもらう」くらいのスタンスですが、中には「いいやッ!何はともあれファーストから見るべきだッ!!!」という強火の方もいらっしゃいます。
……そんな強火ムーブを公式がらみで映画までつかってやりおった男がいました………庵野監督です。
突然流れ出すお馴染みすぎるナレーション、コロニーに潜入し地面を滑り降りる二機のザク、見知った仮面をかぶったシャア、台座から上体を起こし胸ダクトから排気を出すガンダム……その構図、状況、タイミング、BGMに至るまで、それは完璧に、完全に、あまりにも見知った「ガンダム大地に立つ!!」そのものでした。
……しかし、滑り降りるザクのうち一機は赤いザクだし、見知った大佐は聞き馴染みのない声してるし、大地に立つガンダムは妙にデティールの細かい、知らないガンダムだし……最新の作画でくっきり、はっきりファーストガンダムの完全再現をしているゆえに、違う部分があまりにも違いすぎて脳がバグり散らかしました。シャアがガンダムに乗って宇宙に出てからも、見慣れないガンダム乗った見慣れたシャアが、聞きなれない声で「見せてもらおうか、連邦のモビルスーツの性能とやらを……」という人によっては親の声より聴いたセリフをなんと”ガンダムに乗りながら”発し、おまけに相手は外伝で語られたガンダム一号機……だけど見た目が違いすぎる……
既視感と違和感の高速交互浴によって我々ガノタの自律神経はそれはそれはめっちゃくちゃのくちゃになってしまいました。もはや私は笑うしかありませんでした。
……これが一回限りのお祭り映画ではなく、2025年最新テレビシリーズガンダムとしてお出しされているんだからとんにかく恐ろしい……初めての人だって見るんだぞ!なんて説明すればいいんだ……
この凶行はおそらく庵野監督によるものでしょう……事前に「今回は別にそんなにかかわらない」と聞いちゃあいました。確かに「映画版のAパートのみ」というのはジークアクス全体から見れば「そんなにかかわってない」に含まれるかもしれません……じゃねぇわ!!映画全体で半分やろがいッ!!加減せいやッ!!
・紛れ込んだ独自設定
さてさて、そんなこんなで強火ファン独自if展開ガンダムが続き、ぴんぴんしてるザビ家一行や、現代解釈でちょっと見た目が若くなったシャリア・ブル、ソロモンの月面落下作戦などなど順調に話は進むわけですが、なんとここでガンダムに搭載されたサイコミュが暴走を起こし、「ゼクノバ」と呼ばれる謎の発光現象を起こし大爆発、ソロモンは落下阻止、シャアは赤いガンダムと共に消息不明になってしまいます…
さて、長年ガノタをやっておるおじさま方の聞き馴染みない単語がやっと出てきました…が、”サイコミュの暴走”、”隕石落下阻止”、”謎の発光現象”と、それぞれで言えばかなり逆シャア感やユニコーン感が滲み出ていますね。今後の物語では、この「ゼクノバ」というのが重要なキーワードになるみたいですね。どうも見た感じ「複数の意識の集合の結果起きる奇跡」とされた今までのサイコミュ、サイコフレーム由来の現象とは違い、「個人のニュータイプ一人とサイコミュがあれば全然起こりうる大爆発」みたいな印象なので、今後どんな種明かしがあるのかはかなり注目するところです。
あと、ガンダムクアックスもといジークアクスに搭載された「オメガサイコミュ」というのはめちゃめちゃいい設定だなと感じてます。なんというか、ここで安易に「サイコフレーム」みたいな聞き馴染んだ単語じゃなくて、あくまでもあの頃の技術「サイコミュ」の発展版として設定されてるのがかなり興味深いですね。庵野監督、もとい、カラースタッフは多分全員逆シャア見てるはずなので、あえてこの名前にしてるんだとしたら、一体「サイコフレーム」やら「バイオセンサー」やらとどう差があるのかが注目ですね……ていうかこの辺区別めっちゃむずいよね……
・逆に出てない方々
あとあと、「キャラクター」!!
前回Bパート主要キャラの話はしましたので、今回Aパートキャラの話を……といっても、ファーストのメンバーしかいませんね……
ただ、これだけファーストガンダムが勢揃いで出ていると、逆に”誰が出ていなかったか”が今後の物語の伏線になるのではないかと私は踏んでいます。
まず、アムロ筆頭のガンダムチームの皆さん(セイラさん除く)…とはいえ、今回は「シャアがアムロと出会わなかった世界線」であることを考えると、ガンダムチームの方々については一歳出番なし…みたいなこともあり得るかもしれませんね。ただ、どこかのコロニーに不時着したジークアクスか赤ガンダムに、マグネットコーティングとかを施してくれる現地の天パの整備士のおじさんが出てきてくれても嬉しいなぁ…なんて………あと、妙に強者の雰囲気出しながら出てきたセイラさんの今後……よりは、これまでの方が気になりますね…まぁ、きっとシャアの消息とセットで何かしらネタばらしがあるでしょう。
それより明らかに不自然に名前が出ない方がおります、ズバリ「ララァ・スン」です。
こんだけサイコミュやニュータイプの物語やってて影も形もない、それだけでは飽き足らず同じニュータイプとして登場していたシャリア・ブルがほぼメインキャラ級の扱い。単にAパートを単純に進めたいだけで出さないにしては不自然すぎます………個人的な考えでは出自がはっきりしない寄りなニャアンやシュウジの秘密に関わる人物になったりとか考えてるけど……あれ、そういえばニャアンはちょっと肌浅黒だったような……もしかして!?ニャアン・スン!?!?…いやでも、ニャアン鈍臭いからニュータイプではなさそうだし……
・Bパートについて
さて、ここまで完全にAパートについてのお話でしたな…
じゃあこのガンダムは単にファーストガンダムファンに向けたコンテンツなのか?
いいえッッッッとんでもございませんッッッッッ!!!!
いやむしろ、今回この強烈なifファーストに一歳食われない、なんならおまけにできる程度には、三人組がストーリーに絡むBパート以降は、今後公開されるテレビアニメ「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX」の今後がとても楽しみになるような、そんな素晴らしい作品でした。
前回も言いましたが、カラーらしい全力稼働なロボット戦闘や、現代日本に近い世界観、おしゃれなBGMにアンダーグラウンドな雰囲気…完全に一本の完成されたアニメとして、それこそあのリメイクパート無しだって十分に最高のロボットアニメになる、そう予感させるに十分なBパートでした。もうすでにあの三人組+シャリア・ブルのファンアートがTwitterに山ほど流れているのを見るに、おそらくみんな同じ気持ちでしょう……大童先生の書くマチュが見たいなぁ…
今後に期待してテレビシリーズを待ちたいと思います。
・不安
さぁて、私ここで一つ、今後について不安があります。
バンダイくん……まさかとは思うけどさ……
……「白いガンダム」……一般販売するよね?……
ねぇ!?するよね!?……まさか「赤ガンダム」だけ一般販売して、パーツほぼおんなじだからって「白ガンダム」だけプレバン送りとかしないよね!?!?!?!!?!?
まあああああじで頼むぜッッ!!!バンダイくん!!!!!勘弁してくれよ!!!!「お願いだから白のRX-78一般販売してくれ」なんてお願い前代未聞だぜ!?!?なんで「赤いRX-78」しか出ない可能性あるんだよ!?!?!?普通逆だろ!?!?連邦の白い悪魔が聞いて呆れるぜ!?!?!?!?いや今回そう呼ばれてないかもだけどさぁ!!!!!テレビシリーズの方では白では活躍しないかもだけどさああああ!!!!!!!頼むよぉお!!!!後生だからさぁあ!!!!!!!!!
ふぅ…
そんなわけで今回は、「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginning-」を見てきた話、ネタバレありでごちゃりと語ってみました。
……テレビシリーズを早くください!!!!
いや本当、とにかく最高のガンダムが始まったという興奮がまだ冷めやっていません。本当今後生きる楽しみが一個増えたような、そんなワクワクを久々に味わっています。アニメもガンプラも楽しみだ……今後アニメシリーズが始まってもちょくちょくブログで書いていこうと思います。
さて、これで私エイトシーのジークアクス語りは一旦完結
……と思っていたのかぁ!?!?!?!?
…はい、実はもう一つブログを書くことが決定しております。もうすでにこの記事のみで5000字近く書いてますが、もう少し番外編的に語りたいことがあるんです、しょうがないね…
もうちょっとだけ続くんじゃ〜〜
