どうもエイトシーです。
見てきましたよぉ!!!!
山崎貴氏が監督と務めると発表以来、公開前から「ALLWAYS三丁目のゴジラ」やら「ゴジ泣き」やら「ゴジラYOUR STORY」やら割と散々なことを言われておった「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」…公開日に観に行くことができました。果たして面白かったのか?「シン・ゴジラ」やら「ギャレゴジ」と比較してどうだったのか?というところを語ってみたいと思います。
・まず率直な感想
まず私個人の率直な感想としては……
かなり面白かったです!!
正直「ユアストーリー」の悪評がかなり気になってましたし、何より前作があの超大作「シン・ゴジラ」でしたから、それを超える映画になっているとは思えず、かなり不安入り混じって鑑賞しに行きましたが、全く杞憂でしたね。
何なら、「シン・ゴジラ」と比較しても全く遜色ないくらいの名作映画として出来上がっていたと感じました。
…しかし、全くツッコミ所が無かったかというと…その辺も少し語りたいと思います。
・「シン・ゴジラ」と比較して
まず本作、実は「シン・ゴジラ」ととても比較しやすい作品になっていると思います。
シンゴジでは、リアリティのある現代を舞台に、政府の人間をストーリーの主軸にしつつ、それでいて人間ドラマ的演出を極力排した、硬派で独特な映画であったのに対して、本作は、戦後日本を舞台に、主人公敷島の人間ドラマを主軸にした、より”一般向け”な映画であったといえます。
特にシンゴジ以降、「特撮に恋愛描写はいらないんじゃあ!」なんて極論を目にすることも何度かあったと思いますが、本作はシンゴジで排されたドラマ要素をあえて入れていたと思われます。んで、そのドラマ描写なのですが……まぁ賛否はあるかもしれませんが、個人的にはそんなに気になりませんでした。というかそもそも、ドラマをがっつり削いだシンゴジが異質すぎたんですよね…多少のくささは感じるものの、取り立ててマイナス要素になっているわけではない、むしろ、このくらい差し障りないドラマがあった方が、ゴジラアクションに集中できたとさえ思っています。
そして、本作のゴジラそのものの造形もかなり両作で対照的で、シンゴジが特異な形状で、”中に人が入っている”ような少ない動き、つまり「特撮感」をあえて出していたのに対し、本作のゴジラはVFXをふんだんに使ってガシガシゴジラを動かすことで、「生き物としてのゴジラ」をうまく再現していたと思います。この辺は、どちらかというとギャレゴジとかに近かったと言えるでしょう。つまり、あらゆる面でシンゴジとは対照的で、それゆえに対照的な楽しさがあった作品だったと言えます。
じゃあギャレゴジと比較して何が違うかと言われれば、一番特徴的だったのが「戦後日本」という舞台背景でしょう。
・「戦後日本」という舞台
本作の舞台である戦後日本、別に人間パートを「ALLWAYS」風に仕上げるためだけに選ばれたのではなく、ちゃんとこの舞台設定が作品とうまくマッチしていたと言えます。
例えばゴジラが暴れるシーンひとつとっても、レトロでノスタルジーな銀座の風景の中でゴジラが暴れている、それだけで、現代的な舞台で展開されるシンゴジやギャレゴジと異なる楽しさがあります。さらに、登場する兵器も当時物をばっちり使っているので、その辺の兵器マニアの方々にも嬉しい舞台設定になっていると言えます。”アレ”とか”アレ”とか出るんで…
と、ここまではかなり素晴らしかったんですが…
・粗が目立つ脚本
本作、基本的に”戦後の世界でゴジラが暴れるヒューマンドラマ”であることが最重要項目だったので、正直それ以外の部分、つまり脚本にちょっと粗が目立ちました。
なんというか、全く期待を外れてくれないというか、予想外な一撃がストーリーで全くなく、なんなら中盤伏線を張ってる時点で逆にもうオチまでの予想がついちゃうみたいな…よく言えばシンプル、悪く言えばありきたりすぎる物語展開でした。
まぁただ、逆に王道なりの熱い展開はしっかり抑えていたので、見ている最中は「まぁ、ベタでもいいか!」って思えるくらいにはなっていました。確かに、シンゴジとは逆方向だけど、そんなベタで見やすいゴジラがあってもいいじゃんか…なんて個人的には思えました。
というわけで、今回は「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」を見てきた話でした。
実は、個人的に一番マイナスだった部分がまだ語れてないのですが……まぁネタバレになるので、今回は避けます。そんな感じで粗がぼちぼちある本作でしたが、それを差し引いても全然楽しめる映画だったと思います。劇場行って損した!…ってことにはならないと思いますので、ぜひ本作を見に行ってみてください。そんで、見に行ったら、ぜひネタバレあり版の記事も読んでください。
…私ももう一回くらい行こう…