どうもエイトシーです。
この前話題沸騰中の「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」を観てきました。その辺の感想はこの辺を読んでもらって…
そんなわけで、結構いい映画だったわけですが、ここで改めて「シン・ゴジラってどんなだっけ?」と思い、見直してきましたので、マイナスワンと比較した本作を語ってみたいと思います。
・思ったよりかなり会議…
はい、もちろん分かりきったことではありましたが、シンゴジは思った以上に会議の描写が多いし長いです。本作のストーリーがほとんど全て会議の中で進んでいると言っても過言ではないくらい多いです。
正直シンゴジはここが醍醐味みたいな感じに現在でこそなってますが、改めて見ると本当予想以上に会議ばっかりです。しかも、会議の内容をしっかり注意深く聞いてみると、政治家たちの無能なこと無能なこと……序盤は特に若干イライラするくらい無能ムーブが続いていたので、思った以上に独特な映画なんだと改めて感じました。
ただ、そんな会議シーンの中でも、発せられる発言からキャラクターを推し量れたり、表に出ない各国の思惑や、一般人には見せない総理の本音などなど…しっかり聞いてみるとやっぱり密度が高くてどっしりした会話の会議シーンが多く、それが今回の舞台である「日本政府」とマッチしていたので、独特でありながら見事なバランスで成り立っていると感じました。
・思ったよりCGが…
今回、マイナスワンを見た後で改めて感じたのが、本作のCGのクオリティの低さです。特に車や船やらが押し除けられていくシーンでは、本当に思った以上にCGがのっぺりしています。
対してマイナスワンでは、さすが色々CG作品撮ってきた山崎監督と思えるほど高クオリティで、船やら飛行機やらがギュンギュン動いても、「なんか荒いなぁ…」みたいなのは全然感じませんでした。
また、今回シンゴジ見て感じたのは、本作のゴジラは思ったより街を破壊してません。確かに、バカでか熱戦で首都を火の海にしたり、ラストバトルで多少暴れたりはしましたが、基本本作ゴジラは圧倒的すぎて、都市を踏み潰すことはあっても、大暴れして街を能動的に壊している感じはありませんでした。対してマイナスワンでは、明確に人類に殺意を持って電車や建物をガッシャガシャするシーンがあるので、破壊衝動はこちらの方が満たされるな…と感じました。なんというか、圧倒的”静”のシン・ゴジラと、圧倒的”暴”のマイナスワン……てなイメージでしたね。
・”特撮的”カメラワーク
実は先日、山崎監督と庵野監督の対談を見まして…
んでその中で、「庵野監督は”特撮”で、山崎監督は”VFX”だ」みたいな話がありました。
最初見た時は「ほぉーん」くらいに思ってましたが、その対談を踏まえてシン・ゴジラをみると、本作では街中にいるゴジラを建物の間の人間視点で捉えたり、逆に顔面にドアップしてみたりと、フルCG作品ながら”特撮作品感”を感じるカメラワークが数多くあり、新しい映画なのにクラシックな雰囲気もある…みたいな微妙で独特な雰囲気を出すことに成功していました。
対してマイナスワンでは、明確に何かの視点というよりも、「こういう絵で見せたい」というのを中心にカメラワークを組み立てていて、確かにハリウッド映画的でインパクトのある絵作りをしていたと感じました。
…というわけで、今作は、「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」と比較した「シン・ゴジラ」について語ってみました。
両作を比較してみると、やっぱり「マイナスワン」と「シンゴジ」が対照的な作り方になっていることや、シンゴジがどんだけ独特な作風になっているかを再認識できました。
正直、こうやって書き出すとなんでこんな独特なことやっててシンゴジが大ヒットだったのか疑問になりそうですが……まぁ、震災直後というタイミングとか原点回帰的作風とか、色々あるんだろうな…
マイナスワンが好調なので、今後のゴジラ映画にもちょっと期待です。