エイトシーのオタク語り

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祝!!再上映 映画「花の詩女 ゴティックメード」の魅力を語る話


花の詩女 ゴティックメード ワールドガイド

 

 

 どうもエイトシーです。https://x.com/naganomamoru/status/1722561505382809704?s=20

 

 

 

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 先日、伝説のアニメ映画「花の詩女 ゴティックメード」の全国各所での再上映が決定しました。私は去年の再上映の際に近くの劇場で本作を視聴してきたのですが、本当に凄まじい映画だったので、今回を機にこの「壮大な御伽噺」について書いてみたいと思います。

 

・概要

 

 本作は、永野護氏によるアニメ映画で、氏が原作を手がける漫画「ファイブスター物語」と世界観を共有しています。ただ、一応本作だけを視聴しても楽しめるようにはなっています。そもそもファイブスターの主要な時代からは大きく昔の話になりますし…おまけに本作以降ファイブスターの設定が大きく変わりますし…

 

 

eight-c.hatenablog.com

 

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 映像のほとんど全てを手書きのアニメーションで表現し、解像度は驚異の12K、容量にして1.5TBになり、現在では作者の意向もあって、配信はおろかDVD化もされておらず、劇場で再上映されるしか本作を視聴する手段がありません。そのため、本作の内容や魅力については、基本的には本作を見たものの口伝によって語り伝えられる…という、なんか本当に御伽噺めいた特殊な映像作品でもあります。

 

 声優には、逆シャアでクェスを演じ、また永野氏の奥さんでもある川村万梨阿氏や、同じく逆シャアでハサウェイを演じた佐々木望氏がいます。驚きの逆シャア率…

 

・シンプルなストーリーと深い世界観

 

 遠い遠い銀河系、星団歴という歴史の451年、小さな惑星カーマインの指導者であり預言者、「詩女(うため)」を引き継ぐことになった少女ベリン。彼女が詩女就任のため聖都へと向かおうとすると、突如遠い帝国である「ドナウ帝国」の皇子トリハロンが戦艦を率いて訪れる。彼は、ベリンの暗殺計画の護衛のため星団連邦から使わされたという…

 

 …と、ここまでのストーリーはかなりシンプルに見えますが…実際ストーリーの表面部分は驚くほどシンプルなボーイミーツガールです。正直、星団連邦の陰謀やら謎の組織やら、本編で描かれるややこしそうな部分は全体的に全く本編に関わりがなく、なんならベリンとトリハロンのラブストーリーにもならない、本当にただ「立場の違う男女が”出会う”」という、ただそれだけを真っ直ぐに描いたシンプルなストーリーになっています。どうしてもこの”裏側”の部分でストーリーを見たい人は本誌を読んでね…ってことかと…

 

 …と、ストーリー的には驚くほどシンプルなのですが、そのシンプルなストーリーが展開される世界観は、本作でしか味わえない独特なものになっています。とても牧歌的で穏やかな人々の生活と、地球と比べて明らかにオーバーテクノロジーが同居する、ラピュタナウシカとも似ているが、科学だけでなく魔法に近い概念も存在し、さらに、ベリンやトリハロンの口からは、自分たちよりもさらに昔に存在した幻の帝国の存在を示唆される…ファイブスターのいいところを見事に切り取ったうまい世界観の見せ方を、一本の映画という枠内でしっかり表現していると思います。

 

・衝撃の音響表現

 

 本作の衝撃は映像だけではなく、音響もとんでもないことになっています。本作に出てくるメカの音はどれも”大爆音”と呼ぶに相応しい音を轟かせており、主役であるロボットの起動には、実際のジェットエンジンの音を含んだ複数種類の機械音が組み合わさった、本作か、あるいは「ロケット発射音体験会」みたいな現場でしか体験できない類の爆音が鳴り響きます。この大爆音のおかげで、実際に目の前で”巨大ロボット”が動いている臨場感を味わうとともに、実際に「存在している」物体としてのリアルで複雑な音から、架空の装置であるロボットの現実感を感じることができると思います。まぁ耳栓はもしかしたら持ってた方がいいかもですが…

 

 特に、主人公機である「カイゼリン」の起動音は凄まじく、先の機械音と同時に女性の金切り声のような不気味な音を轟かせることで、美しくもどこか恐ろしく、不可思議でありつつもリアリティがある…そんな唯一無二の存在を確かに目の前で感じることができます。

 

・美しい映像で表現されるGTM

 

 そして、一番素晴らしいのは、GTMカイゼリンという存在そのものです。先に挙げた音響による効果もさることながら、その異形でありつつ美しい、女性、生物性を感じさせるフォルムでありながら、各部には確実に何かしかの理論に基づいて「機械的に」組まれている部品を感じることができる。装甲の色の変化によって明らかに人間のテクノロジーを超えたものであることもわかるが、目から射出されるレーザーセンサーや各部位の発熱や冷却から確かに現実的な実在感が感じられる。ファンタジーとSF的設定を見事に融合させた、まさに「ファイブスター」を象徴すると言っても過言ではない、本当に美しいロボットの”実在”を見ることができます。この映画公開から10年が経過しましたが、私はいまだにこのロボットを超える複雑な魅力を持つロボットを見たことがありません。このロボットを見るだけのために、映画という広い空間を用いるに値する、そんなとんでもない映画が本作であると言えます。

 

 

 というわけで今回は、「花の詩女 ゴティックメード」の魅力について語ってみました。

 

 …正直、ファイブスターをかなり履修できた現在、本当に語りたい「歴史」の部分があるのですが、そこはネタバレになるので次回に回したいと思います。

 

 歴史に残る伝説の御伽噺、アニメファンでも、そうでなくても十分に見る価値のある映画なので、可能な限りで見てほしい…というのが私の思いです。

 

 …残念ながら、私の近所では上映されないようなので、どうか、私の分まで楽しんできてくださいッ…

 

 

 

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