エイトシーのオタク語り

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行きどころの無いオタクの独り言

映画「花の詩女 ゴティックメード」のラストとその後を解説する話

 


【映画パンフレット】花の詩女 ゴティックメード 2022年度再編集版 監督 永野護

 どうもエイトシーです。

 

 伝説のアニメ映画にして現代の御伽噺、「花の詩女 ゴティックメード」の再上映が決定しました。本作をお勧めする記事はこちらを読んでもらうとして…

 

 

eight-c.hatenablog.com

 

 

 さて本作、本筋は驚くほどシンプルなボーイミーツガールの物語なのですが、実は本作は、漫画「ファイブスター物語」の年表やら本編やらをみると、実はとんでもない歴史的なターニングポイントだったことがわかります。特に、ラストの人物紹介っぽい「カーテンコール」と呼ばれるところに、めちゃくちゃ秘密が隠されてたりするのでその辺を解説したいと思います。

 

 

 

 

 

※この記事には、映画「花の詩女 ゴティックメード」や、「ファイブスター物語」のネタバレが含まれています。正直ファイブスターにネタバレも何もない気もしますが、視聴が前提で書かれているので、ぜひ再上映の機械に見てからこのブログをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

・謎の二人組の正体

 

 まず、最初に解説するのは、物語のラスト、明らかに物語の黒幕っぽい出立ちで、明らかに人間じゃなさそうな容姿で、明らかにオーバースペックなGTMを持った、妙に意味深なことを言うだけ言って特に反撃もせず消えていった謎の男女とその集団がおりましたね……属性過多も甚だしいな…

 

 まず、あの集団の正体は、あの映画の時代である星団歴のはるか以前である「AD世紀」から歴史の裏舞台で活躍していた秘密結社「システム・カリギュラであり、今回の詩女襲撃事件に使われたGTM「ボルドックス」を開発した集団です。今回は黒幕ってよりGTM開発だけ請け負ったって感じですかね…

 

 そして特にやばそうだった男女、彼らは二人ともその「AD世紀」を支配していた皇帝や支配者たちのコピーであり、GTM開発者の能力だけでなく騎士としての能力もある、かなりぶっ壊れた人々です。

 

 男性の方は「ユーゴ・マウザー教授」で、GTMボルドックスの開発に関わっており、映画本編以降の時代でも、ラキシスやらヨーン君やらの中心人物と関わりも持っていくことになります。

 そして女性の方、彼女の本名は「エルディアイ・ツバンツヒ」。他にも「ストーイ・ワーナー」とか「スペック」とかの偽名で知られており、数々の有名GTMの開発に関わっています。特に代表的なのが、作中でも彼女が搭乗していた「マーク3」と呼ばれる機体。あれこそ、ファイブスター物語でも屈指の人気機体であり、のちにクバルカン法国の秘密兵器になる「破烈の人形」です。

 

 


ゲートシオンマーク3 リッタージェット破烈の人形通常版

 

 彼女ものちの時代でアマテラスたちと関わりを持ちつつ、物語の中心人物としてファイブスターに関わり続けることになります。本当にどえらい目に遭い続けているようです…

 

 

 

・トリハロンのその後

 

 さて、映画本編でお告げをもらったトリハロンですが、その後どうなったのでしょうか?

 

 彼はその後、二つに分かれた帝国を見事統一し、ファイブスター物語本編にも幾度となく登場する大帝国「フィルモア帝国」を建国。その初代皇帝となり、「”サイレン・ザ・グレート”フィルモア1」となりました。

 

 そう、実はこの映画はフィルモア帝国」の建国に迫る物語でもあったのです。

 

 ところで、「GTMカイゼリン」ですが、後にフィルモア帝国から、ベリンのいたハスハに対して「不戦の証」として送られ、それ以降詩女が所有するGTMになったようです。ファイブスター本編でも、GTMカイゼリン…ではなく、MHエンプレスが活躍する物語もあったり、これから後の時代でも美しいGTMの活躍が見れそうです。

 

・最後に現れた男女の正体

 

 物語の最後の最後、花畑のようになった惑星カーマインに、複数人の男女が降り立つ描写がありました。トリハロンの耳飾りをつけた女性が花の種を蒔き、ボロボロのマントを羽織った、どことなくトリハロンの面影のある男性が優しげに微笑む……というシーンで終幕でした。

 

 実はあれ、映画本編から約3000年後に訪れたフィルモア帝国の一団で、黒髪の男性はトリハロンから数えて239代目のフィルモア皇帝である「レーダー9世」です。トリハロンと彼は血縁ではありませんが、映画本編での二人の約束が、3000年近く経った時代でも確かに引き継がれているという……7000年以上の年表があるファイブスターだからこそのとんでもないスペクタクルを感じることができるシーンだったんです。途方もない物語や…

 

 

 

 というわけで今回は、映画「花の詩女 ゴティックメード」のその後の物語について解説してみました。

 

 映画本編は至極シンプルなボーイミーツガールなのに、ファイブスターの年表と照らし合わせると様々な歴史の起点になるという…本当に重厚な魅力を持った映画です。

 

 今回の再上映で本作をご覧になった人は、ぜひそのままの勢いで「ファイブスター物語」の方も読んでみてください。きっと、あの時のベリンやトリハロンの面影を、物語の各所で感じることができるはずです。

 

 

 …私ももう一回見たいなぁ…

 

 

 

 

 

 

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