エイトシーのオタク語り

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行きどころの無いオタクの独り言

「ファイブスター物語」と「機動戦士ガンダム」の似た点、違う点を考える話

 

 


ウェーブ ファイブスターストーリーズ ナイト・オブ・ゴールド ver.3 1/144スケール プラモデル FS107

 

 どうもエイトシーです。

 

 

eight-c.hatenablog.com

 

 

 最近「ファイブスター物語」にどっぷりハマってしまいました。

 

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 実は現在ひっそりとプラモデルも組み立てているので、完成したらブログで書いたりするかもしれません。

 

 そんでもって、さりとて何度でも言いますが、私は「機動戦士ガンダム」が大好きです。どうやらぼちぼちアニメを見出して一年になろうとするみたいです……早いようであっという間だった……

 

 

eight-c.hatenablog.com

 

 

 さてさて、今回は↑のタイトル通り、この二つの作品の共通点と相違点を考えるわけですが、この二つの作品をよく知る人なら、「いやいや……この二つの作品を比べてどうこう言うのなんてナンセンスだろ!?」と思うかもしれません……いや、実際その通りでしょう。

 

 ……まぁ、超新参者の言うことなので、そこは暖かい目で見ていただけると幸いです。

 

・二つをつなぐ「エルガイム

 

 そもそもこの二つの作品に関係があるのか……というと、作品上では「いいえ」です。

 

 しかし、「制作上」では大いに関係があります。

 

 ガンダムの監督である富野氏とFSSの永野氏は何度かアニメ作品を一緒に手がけていて、そのうちの一本が重戦機エルガイムというアニメです。

 


HG 重戦機エルガイム エルガイム 1/144スケール 色分け済みプラモデル 2545960

 

 監督を富野氏が担当し、キャラクターデザイン、メカニックデザインを永野氏が担当した本作、実はファイブスター物語」本編の下敷きになったアニメでもあります。

 

 元々、永野氏はエルガイム本編では語られていない裏設定をものすごい数考えていたようで、中には富野監督が公認していなかった裏設定も結構あったようです。この頃からすでに、「ロボットの演算機能のための女性型人工生命体」という設定…のちの「ファティマ」になる設定も考えていたようです。

 

 そして、この溜まった裏設定をもとにして新しく構成されたのが、「ファイブスター物語」という作品として世に出ました。

 

 対して、「ガンダム」の方にはどんな影響があったのか……

 

 

 実は「エルガイム」はロボットアニメ史上初めて設定上齟齬なく動くロボットであると言われており、現在のロボットアニメでは当たり前になった「フレーム構造」を取り入れた最初のロボットアニメであると言われています。

 

 そして、「エルガイム」ののちに、新たにフレーム構造である「ムーバブルフレーム」を設定に採用した「機動戦士Zガンダム」以降のガンダム作品が生み出されました。これにより今までよりさらに”リアルさ”に拍車がかかった訳ですね……

 

 

・「リアルロボット」と「スーパーロボット

 

 というわけで、↑では二作品の関わりについての話でしたが、次は相違点についてです。この二作品の一番大きな相違点……それは、「リアルロボット」か、「スーパーロボット」であるかの点であると私は思います。

 

 まず、両者の違いについては以前解説しているので、詳しくはこちらを読んでください。

 

 

eight-c.hatenablog.com

 

 

 簡単にまとめると、「スーパーロボット」というのは、人知を越える不思議パワーを持ったロボットを題材にした作品のことで、対して「リアルロボット」というのは、あくまでも現実の地球でも起こりうる科学力を用いて作られたロボットを題材にした作品のことです。

 

 さてさて…この視点で両作品を見比べてみましょう……まず、現実の兵器として戦争に用いられる設定が強調される「ガンダム」はもちろん「リアルロボット」の分類に入ります。

 

 さて……ファイブスター物語ですが……実は「スーパーロボット」の分類に入ります。

 

 確かに、構成パーツ一つ一つに綿密で正確な設定が存在していたり、作中でもかなりリアルな兵器に見える演出がなされていましたが、それはあくまでも「設定が細かい」だけであって、実情としては…

 

モーターヘッドゴティックメード)を操縦できるのは超人的な騎士だけ

・動力源の詳細な原理が未知

・全長がとにかく大きい

・なんかたまに訳わからない挙動をする

・そもそもファイブスター世界は魔法も宇宙人も神様もなんでもありな世界

 

 …このように、見事に「スーパーロボット」としての条件を揃えているのです。にもかかわらず、リアルロボット系にも劣らない設定の数々は、やはりファイブスターの素晴らしさの一つと言えると思います。

 

 

・特殊な歴史構造とその成立

 

 さて、最後に両作品の歴史構造についての話です。

 

 ファイブスターの最も特徴的な箇所の一つが、数千年分の歴史年表が完成しており、物語はその穴を埋めるように紡がれていくという点です。

 

 しかし、実は現在「機動戦士ガンダム」についてもかなり似たような歴史構造を持っています。時間は比較すると短いですが、それでも数百年に及ぶ宇宙世紀の歴史がある程度完成されて、その節々の物語がアニメや漫画、小説やゲームで補完される構造になっています。

 

 じゃあ両者は同じものなのか……と言われれば、これは違うと言えるでしょう。

 

 ガンダムの歴史構造は、そもそも大元にファーストシリーズの「機動戦士ガンダム」があり、そこに追加されていく形で「Zガンダム」や「ZZガンダム」、「逆襲のシャア」、「ユニコーン」、「閃光のハサウェイ」と歴史を積み上げることで、徐々に複雑な歴史構造が完成していきました。

 

 対して「ファイブスター物語」は第一話開始時点から既に数千年分の歴史年表が完成しており、最初からその詳細を覗き見る形で物語が進んでいきました。

 

 つまり、長い間シリーズを続けていた「機動戦士ガンダム」の歴史構造が、奇しくも「ファイブスター物語」の歴史構造に近づいてきた……というのが両者の似ている所以であると私は考えます。

 

 ……つまり、現在「ガンダム」を楽しむことができる人たちは、「ファイブスター」も楽しむことができる………んじゃないかなぁ?……

 

 

 

 という訳で、今回は「ファイブスター物語」と「機動戦士ガンダム」の似た点、違う点について考えてみました。

 

 「ファイブスター物語」は媒体の都合上ちょっと敷居が高いような印象をどうしても受けてしまうので、できればもうちょっと色んな人に見てもらえるようにしたいですね。

 

 

 

 ……「HUNTER×HUNTER」を今薦める人って同じ心境なんだろうなぁ……

 

 

 

 

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