青島文化教材社 機動警察パトレイバー AV-98 イングラム1号機 全高約190mm 1/43スケール 色分け済みプラモデル MP-01
どうもエイトシーです。
8月は永遠と課題に次ぐ課題、おまけにテストだったのでブログなんかぴったりと止まってしまいました……が、もう完全に回復したので、今日からは真面目にブログを書く所存でございます。
まぁそんなくだらない前置きは置いときましょう。今日はもっと大事な話をするんです……
……ズバリ……「パトレイバー」の話です!!!
「機動警察パトレイバー」は、漫画家のゆうきまさみ、メカデザインの出渕裕、アニメ監督の押井守などが所属する集団、「ヘッドギア」原作によるメディアミックス作品です。映像作品としては、OVA、TVアニメ、劇場版、実写版など様々な媒体で展開しており、結構始めづらいのですが、今回は最初期の作品である、「アーリーデイズ(旧OVA版)」についてのお話です。
・「押井守」という諸刃の剣
まずこの作品で一番ポイントになるのが、「監督が押井守」という点でしょう。
押井守監督といえば、劇場版の「攻殻機動隊」や、うる星やつらの「ビューテフルドリーマー」などの監督で、独特で難解な世界観や、陰影の際立った美しい絵作りが素晴らしい反面、原作キャラクターの持つ魅力を潰してしまったり、作品として楽しみづらくなったりとかなり諸刃の剣な監督です。実際劇場版攻殻はちょっと人を選ぶ作品になってしまいました…
でもって、今回の「パトレイバー アーリーデイズ」ではどうだったのかというと……
……ちょうどよかったです!!
作品の評価に「ちょうどいい」ってどうなのかと思いますが、実際めちゃくちゃバランスが良かったんです。順を追って説明しましょう…
・絶妙なバランス感覚
まず、作品の主題そのものがかなりバランス良くできていました。
本作品は、巨大ロボットが出てくるSFアニメなので、難解な設定や世界観は当然に山盛りです。作業用として発展した「レイバー」の存在や、東京湾を丸々埋立地にする「バビロンプロジェクト」などなど、SF作品としてはかなり深くてハードな設定になっています。
しかし、それとは対処的に、ちゃんとコメディタッチなお話の進行もあり、ただただ難解なSF作品ではなく、ちゃんと見ていて「笑って楽しめる」いい作品になっていました。第3話なんか丸々一本「ゴジラ」のパロディだったし…
さらにお話を華やかにしていたのが、魅力的なキャラクターです。
・魅力大なキャラクター
先も述べた通り、劇場版攻殻機動隊では原作にあったキャラクター的な魅力を排除して、世界観やヴィジュアルを強調する作風になっていました。しかし、今作では、キャラクターの全員がちゃんと個性的で、元気のあるいいキャラクターが大勢いました。
主人公の野明と遊馬もいいコンビだし、太田さんの大暴れは爽快だし、クランシー美人だし、後藤隊長は本当に切れ者なのが伝わってくるいいキャラしてるし、クランシー美人だし、南雲さんクールでかっこいいし、クランシー美人だし、整備員のシバシゲオなんてほとんど中の人まんまだし……
…と、正直ここだけじゃ全然語りきれないほど魅力的なキャラクターばかりです。クランシー美人だしね…
・ストーリーと絵
……と、ここまでは割と「押井守らしからぬ」な部分についてのお話でした。じゃあ押井守的要素は全くないのか……もちろん、そんな訳はありません。
私が今作で一番「押井守」を感じられたのは、作品内の「ストーリーと絵」です。
まずストーリーについて。一見するとかなり分かり易いストーリーなのですが、一部ストーリーにおいて、謎に二重三重にタネが仕掛けてあって妙に難易度を上げていたり、他のストーリーでは、企業や政府において複数の思惑が交錯する難解なサスペンスになっていたりと、いかにも「押井守」を感じられるような深みのあるストーリーを見ることができます。
そして「絵」。私個人的に押井守監督のアニメは「陰影」や「空気」を見事に描くのが特徴だと思うのですが、今作でも光と影のコントラストの素晴らしい作画を見ることができます。
……と、このように、一方では分かりやすくストレートに面白いアニメでありながら、一方では難解でハードな設定を美しいヴィジュアルで楽しめるSFアニメ…最高のバランスで完成されたロボットアニメです。まだ「パトレイバー」シリーズを見たことない人や、「劇場版攻殻機動隊」の絵作りが好きな方は、ぜひ見てみてください。
という訳で今回は、「機動警察パトレイバー アーリーデイズ(旧OVA)」を見た話でした。
ほんの出来心で見出しただけのアニメでしたが、すっかり虜になってしまいました。パトレイバーシリーズはまだまだアニメがたくさんあるので、今後もちょくちょく見て感想を書きたいとお思います。
…てか、プラモが欲しいなぁ……